JSPS学術知共創プログラム(2023-2028年度)

身体性を通じた社会的分断の
超克と多様性の実現

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PART OF THE ANIMAL 動物と人間のあいだ

会期:2025年01月21日(火)~2025年04月20日(日)

時間:9:00~21:00 月曜休み(休日は除く) /入場無料

会場:生活工房ギャラリー(3F)

 

太古の昔から人間は、動物をえがく/動物とえがく/動物でえがく、といった表現を続けてきました。本企画は、絵に描くだけはでない、詩や音楽や、演劇、踊りをも包括した〈動物をえがく〉ことについて、人類学・芸術学・生物学・比較文学の研究者たちが世界をフィールドにおこなった調査や、アーティストたちの思索をたどりながら「動物と人とのあいだ」の回路をひらく展覧会です。

 

私たちはなぜこんなにも動物に惹かれ、憧れるのでしょうか。本物に遭ったら怖いけれど、クマのぬいぐるみは大切な友だち。半人半獣のモンスターゲームに自分を重ね、ミツバチの羽音から音楽を生み、遠洋のクジラの一生を想う……。動物は人間の情動やイマジネーションの源泉であり、動物と人間のあいだには数多の神話や寓話が生まれ、その物語の続きに私たちは暮らしています。かたや多くの人々は、狩猟採集の生活から離れ、人間が中心/頂点であると考え、自らの生きる環境をも壊す事態を引き起こしています。

 

今こそ人間は「動物の一部(一員)である私たち」という感覚を取り戻し、他の動物たちと交歓する必要があるのではないか—。本展では、その問いのもとに、アーティストたちが制作した絵画やインスタレーション作品、研究者たちが調査地で採集した資料、映像などを展示し、そのまじわりの様相や可能性を体感していただきます。また会期中にトークイベントやワークショップも開催し、動物と人とのあいだに起こる身体的・精神的変化も考察します。

 

本展協力の研究者・アーティスト(五十音順)

五十嵐大介(漫画家)、 石倉敏明(人類学者)、大石侑香(エスノグラファー)、大小島真木(アーティスト)、小田隆(画家、イラストレーター、大学教員)、ケイトリン・コーカー(ダンサー、人類学者)、鴻池朋子(アーティスト) 、齋藤亜矢(認知科学者)、管啓次郎(詩人)、菅原和孝(人類学者)、竹川大介(人類学者、漫画家)、長坂有希(アーティスト )、永沢碧衣(アーティスト)、西澤真樹子(なにわホネホネ団 団長、大阪市立自然史博物館外来研究員)、丹羽朋子(人類学者)、根本裕子(陶芸家)、長谷川朋広(ゲームクリエイター、アートディレクター)、盛口満(作家、イラストレーター、理科教師 )、山口未花子(人類学者)、吉田ゆか子(人類学者)

 

関連書籍情報

展覧会協力の研究者・アーティストたちによる書籍『〈動物をえがく〉人類学 ー 人はなぜ動物にひかれるのか』が2024年12月下旬、岩波書店より出版されます。

 

関連イベント

ワークショップ ジェンダーとは?からだを動かして、楽しく学ぼう

近年特に注目されている「ジェンダー」とは一体何でしょうか?からだを動かして、“動物”や“スーパーヒーロー”になりきることで、ジェンダーについて考えます。身体を使った遊びを通じて、ジェンダー差別に気づいたり、自身をとりまくジェンダーの問題を探ってみましょう。

 

日時:2月8日(土)13:30~16:00

会場:セミナールームAB

講師:ケイトリン・コーカー(ダンサー、人類学者)

参加費:1,000円(保護者は無料)

定員:20名(申込先着 小学3年生以下は保護者同伴)

申込方法:詳細はこちらのHPよりご覧ください。

 

共催:JSPS学術知共創プログラム「身体性を通じた社会的分断の超克と多様性の実現」、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所基幹研究人類学「社会性の人類学的探究:トランスカルチャー状況と寛容/不寛容の機序」